デジタル遺品整理の中で御遺族が悩む故人様のサブスクリプション契約

2022.06.23

デジタル遺品とは、故人様が生前デバイスに保存していたデータやクラウドに保存されたデータ。SNSアカウント、契約していたサブスクリプション（サブスク）、電子化された証券、ネットバンク、クレジットカード情報、各種ID・パスワードなど、様々なものがあります。

これは、御遺族にはわからず、故人様にしか分からない事です。

故人様が生前、各種アカウントのIDやパスワードをノート等にまおめておられたら御遺族も助かりますが、実際はそういったケースは稀です。

残された御遺族がこれらを把握する為には、私たち遺品整理業者が御遺品仕分けの際に、細かなところまで気をつけてチェックをし、デジタル遺品につながる様な書類を残しておく事しか方法は無いと思います。

処分してしまった後では何も調べられない為、出来る限りの情報を残しておく必要があります。

デジタル遺品の代表的な物は、スマホやパソコンに残っている写真や動画、書類などのデータかと思います。

スマホやパソコンはほぼ100%パスワードがかかっている為、簡単には中身が見れません。

中身の確認が必要な場合は、パスワード解除業社に委託となります。

データの確認はしなくていいから処分して欲しいとの意向でしたら、デバイスそのものを破壊して再生出来ない状態にして処理となります。

ネットバンク、有価証券（FX、株）は、御遺品仕分けの際に書類やワンタイムトークンなどが見つかれば、見当がついてくると思います。

様々なデジタル遺品の中で1番厄介で御遺族を悩ませるのが、サブスクリプション（サブスク）になると思います。

サブスクリプションは、定額で契約をし定期的にサービスを受けるサービスになります。

サブスクリプションが厄介なのは、故人様が何のサブスクに契約していたかがわからない事に終わらず、契約の引き落としとなっている銀行口座・クレジットカードの解約が出来ないことがある様です。

銀行やクレジットカードの契約者が亡くなった事を伝えれば御遺族が解約手続きが出来ますが、もしもサブスクの定額料金の引き落とし口座になっていたり引き落としクレジットカードになっていた場合、サブスクの契約が解約出来ない限り銀行、クレジットカードの解約が出来ない事もあります。（会社による）

サブスク契約者の故人様は亡くなっていて、利用者が居ないにもかかわらず定額が定期的に引き落としされます。

福岡県の消費者センターに問い合わせると、

銀行通帳やクレジットカードの明細を確認する事で、引き落としされているサブスク会社が分かると思いますので、そちらからサブスク会社へコンタクト取れる。
取引のやり取りが分からない場合は、銀行・クレジットカード会社に相談をし、もしも解約に応じて頂ければ、後日サブスク業社から請求書が届く場合があり、サブスク業社とコンタクトを取る事が出来る。
定期サービスの定額引き落としが滞った時点で、自動解約となるサービスもある
生前の話になるが、大事な事はメモに残しておく（エンディングノート）

との回答でした。

まずは御遺族と遺品整理業者で、銀行やクレジットカード会社に相談が出来るように、御遺品整理の際に書類やカードを処分せずに残しておく事が大切になります。